<<潜水艦は水圧で潰れるのに、魚はなぜ水圧で潰れないのか?>>
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水圧っていうのは、水の重さが積み重なって、下にあるものを全方向から均等に押す力のことだよ♪
深海だと、海面から何千メートルもの水の柱がその生物の上に乗っかってるから、ものすごい圧力がかかるよ♪
たとえば水深1,000mだと約100気圧、水深10,000mだと約1,000気圧になる。 これは「1cm²あたりに1トンの力がかかる」っていうレベルなんだよね。
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だから、(頑丈かつ工夫して作らなければ)潜水艦は水圧で潰されるし、
映画や漫画などで、潜水艦がペシャンコに潰されそうになるシーンが出てくる時もあるよね♪
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ところで、「水圧で、潜水艦などは潰されるのに、魚などの深海生物が潰されない」のは、何故だろうか?
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<<その理由>>
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魚など深海生物が水圧で押しつぶされない大きな理由は、
「体の内側と外側で、圧力の差がほとんどない作り」になっているからだよ♪
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水圧とは、正確に言うと、
✕深海にあるもの全てが水圧で潰される。
のではなく、
◯外側の圧力と内側の圧力に「差」がある時だけに、水圧で潰される。
という事だよ♪
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深海生物は、その差が出にくい体の作りになっているので、深海でも潰されずにへっちゃらなんだ♪
次章から、水圧と深海生物について、もっと詳しく知ってみよう♪
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<<深海生物の体の作り(その1)>>
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逆に、深海生物の体内は、 水分の多い組織でできていることが多いよ♪
だから、深海生物の「体内も体外も、同じように水だらけの環境なので、前章に書いていた差が出にくい」んだ♪
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<<(その2) 深海生物は「空気のすき間」をできるだけ持たない体になっている>>
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次に大切なのは、
「水圧で潰れやすい場所を最初から減らしている」ことだよ♪
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人間や犬猫など、地上の動物では、肺や副鼻腔みたいに 「空気を含む場所」があるよね♪
こういう場所は、深い海へ行くほど「空気圧と、水圧の差」が出やすくなり、水圧側に潰されやすくなるよ♪
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でも深海生物の多くは、
こうした気体(空気)をためる部分をほとんど持たないよ♪
持っていても、深海環境向けにかなり特殊化しているよ♪
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とくに魚で重要なのが浮き袋だよ♪
浅い海の魚では、浮き袋に気体を入れて浮力を調整する種類が多いよ♪
でも深海魚ではこの仕組みが不利になることがあるよ♪
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なぜかというと、
◯気体は圧力で強く縮む。
◯海が深くなるほど、体積変化や、差が大きくなり、水圧側に潰されやすくなる。
◯空気袋が潰されるほど深くは潜らなかったとしても、水圧変化は、体の形や機能を不安定にしやすい。
などの理由があるよ♪
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だから深海魚の中は、
◯浮き袋を持たない。
◯代わりに、脂質やゼラチン質の組織で浮力を補っている。
◯海底近くで、強い浮力調整をあまり必要としない生活をしている。
こういう方向に進化したものが多いんだ♪
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深海生物は、単に「丈夫な体」になったわけじゃないよ♪
圧力で問題が起きやすい体の作りを減らしたんだ♪
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ここはとっても大切な理解だよ♪
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<<(その3) 細胞の中まで、高圧で働けるように分子レベルで調整されている>>
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ここからは、もう一段深い話だよ♪
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もし体の形だけ保てても、
細胞の中の化学反応が止まったら生きていけないよね♪
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だから深海生物のすごさは、
体の外見だけじゃなくて、
分子の働きそのものが高圧向けになっているところだよ♪
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高い圧力がかかると、
たんぱく質の形や、細胞膜の性質が変わりやすくなるよ♪
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たんぱく質は、形が少し変わるだけで
働けなくなることがあるよ♪
酵素も、受容体も、輸送体も、
正しい立体構造があって初めて働けるからだよ♪
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深海ではこの問題が大きいよ♪
だから深海生物は、分子レベルで対策しているんだ♪
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代表的なのが、圧力からたんぱく質を守る小分子を体内に増やすことだよ♪
有名なのは「TMAO」という物質で、
たんぱく質が高圧で崩れにくくなるように助ける働きがあると考えられているよ♪
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さらに細胞膜も重要だよ♪
膜が硬くなりすぎても柔らかすぎても、
物質の出入りや情報伝達がうまくいかないよ♪
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だから深海生物は、
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◯たんぱく質が高圧でも形を保ちやすいようにしている。
◯細胞膜の脂質組成を調整して、適切な流動性を保っている。
◯酵素反応が止まらないように、分子環境全体を整えている。
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こんなふうに、
目に見えない細胞レベルでも高水圧の対策をしているんだ♪
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<<(その4)深海生物は「深海では普通でも、浅い場所では逆につらい」ことがある>>
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ここも「水圧と深海生物」への理解を深める大切ポイントだよ♪
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前章までを読むと、多くの人は、
「深海生物は高圧に強いなら、浅い海でも平気そう」
って感じやすいよね♪
でも、実はそうとは限らないよ♪
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なぜなら、深海生物の体は
高水圧の環境でちょうどよく動くように調整されているからだよ♪
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深海生物は、水圧が低い場所に来ると、
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◯たんぱく質の安定性が変わる時がある。
◯細胞膜の性質が変わる時がある。
◯体内の反応バランスが崩れる時がある。
◯気体や溶存成分の扱いにも問題が出る時がある。
こういうことが起こりうるんだ♪
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つまり深海生物のうち大半は、
「どんな圧力でも平気な超万能生物」ではないよ♪
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ただし、マッコウクジラ・ゾウアザラシ・ニシオンデンザメなど、浅い海でも深海でも自由に泳げる生物がいるよ♪ それらの体の仕組みは、また新記事に書くので、楽しみに待っていてね♪
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